第25回国家資格キャリアコンサルタント論述試験 解答例 (協議会)

2024.4.28

第25回国家資格キャリアコンサルタント論述試験 解答例
キャリアコンサルティング協議会

設問1
相談者は現職のフリーランスは自分に合っていると思うが、コロナ禍で収入が減り、そろそろ厳しいかなと焦りを感じる。結婚も考えていて、正直安定したいという気持ちもあるが、今更会社勤めに戻るもの抵抗があり今後どうしていけばいいかわからないことが問題。

設問2
相談者の言葉を受止め、伝え返すことで良好な関係構築を図ると共に、
安定したいと思うようになった気持ちを語ってもらうことで、
その背景と抱えている問題を明確化しようとする意図があると考える。

設問3
①問題
求める生活や働き方が不明確、かつ働き方を選ぶ軸や選択肢を充分に把握整理しないままに生活を安定させる仕事に就くことを考えていることから、どうしたいいかわからなくなってしまっていることが問題。
②その根拠
1、これまでの仕事を「何となく」決めてきたことから働き方を選択する軸となるものがなく、自己理解不足が感じられる。
2、「安定」する方法が会社勤めとしか考えられておらず詳細も不明確で情報不足、仕事理解不足が見られる。
3、結婚を考え両親等の影響から生活の安定を求めているが、どのような生活、働き方にしたいか不明確で主体的に考えられていない。

設問4
1、今後どうしたらいいか悩む相談者の気持ちに寄り添い関係構築を深める。
2、自己理解のため、まず相談者がこれまで「何となく」働き方を決めてきたことに気づきを促し、今後の方向性を決める軸を明確にする必要性について、合意を得たうえで、ジョブ・カードを用いこれまでの経験の棚卸し、身につけたスキル、知識の把握、価値観の明確化等に取り組む。
3、仕事理解のためjob tag等情報源を用いた相談者に合った選択肢と具体的な内容(就業形態、仕事の内容、入職ルート、収入等)の情報を収集、整理する。
4、2、3の内容をふまえ自身が(両親等の影響を離れ)今後どのような生活や働き方をしたいのか明確にする。
5、今後どうしていけばいいのか主体的に意思決定し、その実現に向けて行動できるよう支援する。