キャリアコンサルタント学科の合格率が80.9%→54.6%に急低下|第31回・第32回を比較して分かった第33回対策

2026.9.18

第32回国家資格キャリアコンサルタント試験では、学科試験の合格率が
54.6%
となりました。

その一つ前、第31回の学科合格率は
80.9%です。

第31回

80.9%

54.6%

第32回

わずか1回の試験で、合格率が
26.3ポイント低下
しています。

「第32回はかなり難しかった」と感じた受験者の方も多かったのではないでしょうか。

では、なぜこれほど大きな差が出たのでしょうか。

今回は、第31回と第32回の学科試験を比較しながら、
第32回で何が変わったのかを考えていきます。

さらに、第33回試験に向けて、
国家資格キャリアコンサルタントの過去問だけでなく、キャリアコンサルティング技能検定2級の学科過去問まで解いておいた方がよい理由
についても解説します。

※本記事について
以下の問題内容に関する分類・分析は、公開されている試験問題をもとにしたキャリコンシーオー独自の分析です。
試験実施機関が公表した難易度評価ではありません。
また、設問別の正答率は公表されていないため、「特定の問題が合格率低下の原因だった」と断定するものではありません。

第31回80.9%、第32回54.6%。平均点も低下

まず、第31回と第32回の結果を比較してみましょう。

第31回 第32回
学科合格率 80.9% 54.6%
学科平均点 76.9点 69.1点
50問換算 約38.5問正解 約34.6問正解

国家資格キャリアコンサルタントの学科試験は、
50問・100点満点で70点以上が合格です。

つまり、1問2点ですので、
35問以上の正解が合格ラインとなります。

第31回:平均 約38.5問正解

第32回:平均 約34.6問正解

第31回では、平均的な受験者が合格ラインを3~4問上回っていました。

ところが第32回では、
平均そのものが、ほぼ35問という合否ラインまで下がっています。

平均点では7.8点の差ですが、問題数にすると約4問です。

この「数問」の差によって、35問前後にいた多くの受験者が、不合格側に移った可能性が考えられます。

第32回は何が難しくなったのか?

第31回と第32回の学科問題50問を比較すると、
第32回は単純に「難しい知識が増えた」というだけではありません。

特徴的なのは、

「知っていれば答えられる問題」から
「似た知識を正確に区別して答える問題」へ

という変化です。

キャリコンシーオーで第31回・第32回の問題を内容別に分類したところ、次のような傾向が見られました。

問題タイプ 第31回 第32回
基本知識型 20問 16問
公的資料・原典型 17問 13問
制度・法令細部型 7問 11問
判断・応用型 6問 10問

※上記分類はキャリコンシーオーによる独自分類です。試験実施機関による公式分類ではありません。

第32回では、
基本知識型が減り、制度・法令の細部や、判断・応用を求める問題が増えている
と分析できます。

1.理論問題が「人物名」だけでは解けなくなっている

キャリア理論は、国家資格キャリアコンサルタント試験では重要な分野です。

第31回にも、パーソンズ、バンデューラ、シャイン、サビカスなどが出題されています。

ただし第32回では、一歩踏み込んだ知識が必要となる問題が見られます。

これまで

人物名 → 理論名

第32回型では

人物名 → 理論 → 内容 → 構成要素 → 他理論との違い

例えば第32回では、サビカスのキャリア・アダプタビリティについて、
「関心」「統制」「好奇心」「自信」といった構成概念を理解している必要があります。

また、ヒルトンの意思決定モデルでは、
「前提、不協和の検閲、試案的計画」(4)といった、
理論内部の用語まで問われています。

単に「ヒルトン=意思決定理論」と覚えているだけでは不十分です。

さらに選択肢には、ジェラットの意思決定モデルで使われる「予期システム」「価値システム」「基準システム」も並んでおり、似た意思決定理論を正確に区別できるかが問われています。

2.制度問題は「知っている」だけでなく、違いを区別する

第32回では、教育・職業訓練関係の制度も目立ちました。

  • リカレント教育
  • 職業実践力育成プログラム
  • 第四次産業革命スキル習得講座
  • マナパス
  • マナビDX
  • 教育訓練給付制度
  • 教育訓練休暇給付金

これらは、
「名前を聞いたことがある」
だけでは正解できません。

どの制度なのか、誰が対象なのか、どの省庁が関係するのかなど、
似た制度を横断的に整理する力
が求められます。

第33回対策のポイント
制度問題は1つずつ単独で覚えるのではなく、似た制度を表にして
「対象者」「目的」「給付内容」「所管」などを比較して整理しておきましょう。

3.新しい公的資料からも出題されている

第32回では、比較的新しく公表された資料からも問題が出ています。

例えば、2025年の
「AIの職場導入による働き方への影響等に関する調査」
に関連する問題が出題されています。

また、
「経済社会情勢の変化に対応したキャリアコンサルティングの実現に関する研究会報告書」
も出題対象となりました。

この報告書は2026年1月にまとめられたもので、
第32回試験は2026年7月5日でした。

試験のおよそ半年前に公表された資料も確認しておく必要があった、ということになります。

今後は、
過去問だけではなく、最近の雇用・労働・キャリア支援を取り巻く動きにも目を向けること
が重要です。

「過去問を何周もする」だけでは足りない?

もちろん、国家資格キャリアコンサルタント試験の過去問題は非常に重要です。

ただし、
正答番号を覚えるだけの過去問学習
には注意が必要です。

4択問題で正答が「3」だった場合、

× 「3が正解」と覚える

○ 「なぜ1・2・4が間違っているのか」まで確認する

この勉強方法なら、1問から4つの知識を確認できます。

第32回のように、
「どれも正しそうに見える」選択肢
から答えを選ぶ問題への対応力も上がります。

そこでおすすめしたい「キャリアコンサルティング技能検定2級の学科過去問」

第33回国家資格キャリアコンサルタント試験を受験される方に、
ぜひ取り入れていただきたい勉強方法があります。

国家資格の過去問題に加えて

キャリアコンサルティング技能検定2級
学科過去問にも挑戦する

「国家資格を受験するのに、なぜ2級の問題まで?」

と思われるかもしれません。

しかし、これはキャリコンシーオーだけがおすすめしている方法ではありません。

国家資格キャリアコンサルタント試験の公式「過去問題/学習情報」ページでも、
キャリアコンサルティング技能検定2級の学科試験の過去問題を学習に活用することが案内されています。

また、技能検定2級の学科試験は、
国家資格キャリアコンサルタント試験と試験範囲や出題形式に共通する部分があります。

そのため、
国家資格より一段深い知識を確認する補助教材
として有効です。

実際に2級と第32回を比較すると……

2026年度前期の
第36回キャリアコンサルティング技能検定2級学科試験
は、2026年6月14日に実施されました。

その問題には、

  • 人材開発支援助成金
  • 教育訓練休暇給付金
  • 教育訓練給付金
  • 職業実践力育成プログラム
  • マナビDX
  • 第四次産業革命スキル習得講座
  • マナパス

などが登場しています。

そして、約3週間後の2026年7月5日に実施された国家資格第32回でも、

  • リカレント教育を支援する制度・プラットフォーム
  • 教育訓練給付制度
  • 教育訓練休暇給付金

などが出題されています。

もちろん、
「2級に出た問題が、その後の国家資格にも出る」
という出題法則が公表されているわけではありません。

ただし、同時期の2つの試験で、
同じ知識領域が実際に扱われている
ことは確認できます。

この点からも、国家資格の過去問だけでなく、
技能検定2級の学科問題まで解いておくことには意味があると考えています。

第33回に向けて、私ならこの順番で勉強します

STEP 1
国家資格キャリアコンサルタントの過去問を解く
STEP 2
間違えた問題は、正答だけでなく4つの選択肢すべてを確認する
STEP 3
キャリア理論は人物名だけでなく、構成概念や理論の内容まで整理する
STEP 4
法律・制度は「対象者・条件・違い」を横断的に整理する
STEP 5
キャリアコンサルティング技能検定2級の学科過去問にも挑戦する
STEP 6
最近の厚生労働省資料、雇用・労働政策、AI、リスキリング等を確認する
STEP 7
最後は、初めて見る50問で70点を取れるか模擬試験で確認する

過去問で90点取れることと

初めて見る50問で70点以上取れること

は、同じではありません。

まとめ|第32回の54.6%から考える第33回対策

第31回の学科合格率は80.9%。

第32回は54.6%でした。

試験実施機関から、合格率低下の原因や設問別正答率は公表されていないため、
「この問題が難しかったから合格率が下がった」と断定することはできません。

ただし、実際の問題を比較すると、

  • 理論を一段深く理解する
  • 似た制度を正確に区別する
  • 新しい公的資料にも目を向ける
  • 4つの選択肢を比較して判断する

といった力が必要となる問題が見られます。

そして第32回では平均点そのものが69.1点となり、
70点という合格ライン付近まで下がりました。

あと1問、あと2問。

その差が合否を分ける可能性があります。

だからこそ、第33回では、

「国家資格の過去問をやったから大丈夫」

で終わらせないこと

をおすすめします。

まず国家資格の過去問をしっかり解き、そのうえで
キャリアコンサルティング技能検定2級の学科過去問
まで活用して、知識を一段深めてみてください。

第33回国家資格キャリアコンサルタント試験対策

初めて見る問題で
本当に70点を超えられるか確認しませんか?

過去問で覚えた問題ではなく、模擬試験で現在の実力を確認しておくこともおすすめです。


第33回 学科模擬試験の詳細を見る

公式過去問題はこちら

国家資格キャリアコンサルタント試験、キャリアコンサルティング技能検定ともに、
公式サイトで過去問題が公開されています。

試験問題の著作権は各試験実施機関等に帰属します。
本記事では公開問題の出題傾向を要約・分析して紹介しています。
実際の問題については、各公式サイトをご確認ください。

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