キャリアコンサルタントの仕事とは?48歳女性のロールプレイ事例から学ぶ相談支援の進め方

2026.10.21

キャリアコンサルタントは、実際の相談場面でどのような支援を行っているのでしょうか。

「転職した方がいいのでしょうか?」「今の仕事を続けるべきでしょうか?」

こうした相談に対して、キャリアコンサルタントが一方的に答えを決めるわけではありません。

相談者がこれまで大切にしてきたことや、仕事に対する思いを丁寧に聴きながら、相談者自身が今後の方向性を考えられるように支援します。

今回は、48歳女性の「本社での新しい仕事か、実家の旅館を手伝うか」という相談事例を取り上げます。

実際のロールプレイ動画をもとに、キャリアコンサルタントがどのように関わり、相談が展開していったのかを解説します。

これから国家資格キャリアコンサルタントを目指したい方にも、ぜひ知っていただきたい内容です。

目次

  1. 48歳女性の相談事例とは?
  2. 実際のロールプレイ動画を見てみましょう
  3. 相談者が大切にしていた仕事の価値観
  4. 二者択一から第3の選択肢へ
  5. キャリアコンサルタントの関わり方で大切なこと
  6. 養成講習ではロールプレイから何を学ぶのか
  7. まとめ|相談者の可能性を一緒に考える仕事

1.48歳女性の相談事例とは?

今回の相談者は、48歳の女性です。

短大卒業後、ホテルで約10年間勤務。その後、結婚・出産を経て、現在は旅行会社で商品企画の仕事をしています。

娘も成人し、これからさらに仕事に力を入れたいと考えていたところ、勤務先の本社から人材育成に関わる仕事を打診されました。

長年の仕事ぶりを認めてもらえたことは、相談者にとって嬉しい出来事でした。

ところが、ほぼ同じ時期に、実家の旅館を継いだ弟からも相談を受けます。

「これまで旅行会社やホテルで働いてきた経験を、実家の旅館で生かしてもらえないだろうか」

接客指導やサービスの企画など、旅館の経営を手伝ってほしいという依頼でした。

相談者は、次の2つの選択肢の間で迷っていました。

  • 現在の旅行会社で、本社の人材育成の仕事に挑戦する
  • 実家の旅館を手伝い、これまでの経験を生かす

どちらも魅力的な仕事です。しかし、どちらを選ぶべきなのか、簡単には決められません。

このようなとき、キャリアコンサルタントはどのように支援するのでしょうか。

2.実際のロールプレイ動画を見てみましょう

まずは、実際の相談場面を再現したロールプレイ動画をご覧ください。

動画では、相談者がこれまでの仕事の経験を振り返りながら、自分が何にやりがいを感じているのかを整理していきます。

そして面談の後半では、当初考えていなかった新しい選択肢について話が広がります。

ここからは、特に注目していただきたい場面を取り上げます。

3.相談者が大切にしていた仕事の価値観

今回の面談で注目したいのは、キャリアコンサルタントが相談者に「やりがい」について尋ねる場面です。

動画の4分30秒頃から、相談者がこれまでの仕事で何にやりがいを感じてきたのかを振り返ります。

相談者は、旅行会社で企画した商品の売上が数字として表れることにも面白さを感じていました。

一方で、話を深めていくと、別の思いが語られます。

「数字を見ることよりも、お客様の反応を直接感じられることの方が嬉しい」

これは、相談者の仕事に対する価値観を理解するうえで重要な発言です。

仕事の条件だけでは、本人にとっての最適な選択はわからない

本社で人材育成に関わる仕事は、相談者にとって新しい挑戦であり、これまでの努力を評価された結果でもあります。

しかし、その仕事が相談者の大切にしているやりがいと一致するかどうかは、別の問題です。

相談者は、実際にお客様の反応を感じられる仕事に喜びを持っていました。

そのことを言葉にすることで、本社で働く場合と実家の旅館を手伝う場合の違いが、より具体的になっていきます。

キャリアコンサルティングでは、表面的な条件だけでなく、相談者自身が何を大切にしているのかを理解することが重要です。

4.二者択一から第3の選択肢へ

今回のロールプレイで、もう一つ注目したいのが11分頃からの展開です。

相談者は、実家の旅館で接客指導やサービスの企画などに関わることを考えていました。

その話を聞いたキャリアコンサルタントは、現在の旅行会社で働きながら、実家の旅館を支援する方法もあるのではないかと提案します。

「今の仕事を続けながら、実家の旅館を手伝うことはできないでしょうか」

それまで相談者は、現在の会社で働くか、実家の旅館を手伝うかという二者択一で考えていました。

しかし、この提案をきっかけに、新しい可能性について話が広がっていきます。

  • 現在の旅行会社で働きながら実家の旅館を支援する
  • 旅行会社と旅館で業務提携する可能性を考える
  • 海外からの観光客に向けた新しいサービスを企画する

相談者は、これまで別々に考えていた旅行会社の仕事と実家の旅館を、結びつける可能性に気づいていきます。

もちろん、こうした働き方が実現できるかどうかは、勤務先の副業規定や契約条件、実家の旅館の状況などを確認する必要があります。

重要なのは、この場で新しい働き方が決定したことではありません。

相談者が、それまで考えていなかった選択肢を検討できるようになったことです。

5.キャリアコンサルタントの関わり方で大切なこと

ここで、キャリアコンサルタントを目指す方に知っていただきたいことがあります。

今回のロールプレイでは、キャリアコンサルタント側から新しい選択肢を提案しています。

しかし、キャリアコンサルティングは、相談者に対してキャリアコンサルタントが正解を教えることではありません。

① まず相談者の思いを丁寧に聴く

相談者がどのような経験をしてきたのか、仕事の何に喜びを感じているのか、どのような将来を望んでいるのか。

まずは、相談者の話を十分に理解することが大切です。

② 相談者が大切にしている価値観を確認する

今回の相談者は、お客様の反応を直接感じられることに、仕事のやりがいを見いだしていました。

この価値観を確認することが、今後の働き方を考えるうえで重要な手がかりとなりました。

③ 選択肢を広げても、決定するのは相談者自身

キャリアコンサルタントが新しい可能性を示す場合にも、相談者の考えを尊重する必要があります。

提案はあくまで検討材料の一つです。キャリアコンサルタントの考えを押しつけないことが大切です。

今回の事例は、相談者の価値観を確認し、新しい選択肢を考えるきっかけを作った一方で、提案のタイミングや相談者の主体性をどう守るかについても考えられる教材です。

6.養成講習ではロールプレイから何を学ぶのか

「キャリアコンサルタントの仕事に興味があるけれど、自分にもこのような相談ができるようになるのでしょうか」

これから資格取得を考える方の中には、そのような不安をお持ちの方もいらっしゃると思います。

キャリアコンサルティングの技能は、知識を覚えるだけで身につくものではありません。

相談者との関係づくり、話の聴き方、感情や価値観の理解、問題の整理、今後の展開など、実際の相談場面を想定して練習することが重要です。

今回のロールプレイでも、次のような学習のポイントがあります。

  • 相談者が抱える複数の選択肢をどのように理解するか
  • 仕事のやりがいについて、どのように問いかけるか
  • 相談者の発言から大切にしている価値観をどう確認するか
  • 相談者の主体性を尊重しながら、選択肢をどう広げるか

キャリコンシーオーのキャリアコンサルタント養成講習では、ロールプレイによる実践的な練習を重視しています。

また、養成講習修了後には3ヶ月間の無料合格講座もご用意し、国家資格取得に向けた学習をサポートしています。

受講前には個別説明会を実施していますので、講習内容やロールプレイの練習、働きながらの受講などについてもご確認いただけます。

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7.まとめ|相談者の可能性を一緒に考える仕事

今回の48歳女性の事例では、本社での新しい仕事と実家の旅館を手伝う仕事という、2つの選択肢から相談が始まりました。

しかし、仕事へのやりがいを丁寧に振り返ることで、相談者が大切にしている価値観が少しずつ明確になっていきます。

さらに、現在の仕事と実家の旅館を結びつけるという、新しい可能性についても考えられるようになりました。

キャリアコンサルタントの仕事は、相談者に代わって答えを決めることではありません。

相談者が自分自身の経験や思いを整理し、納得できる方向性を主体的に考えられるよう支援することです。

今回のロールプレイを通じて、キャリアコンサルティングという仕事に少しでも興味を持っていただければと思います。

キャリアコンサルタントを目指してみたい方は、ぜひキャリコンシーオーの養成講習もご覧ください。

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※本記事は、ロールプレイ事例をもとにキャリアコンサルティングの関わり方を解説したものです。実際の支援では、相談者の状況や意向に応じた対応が必要です。

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