第16回国家資格キャリアコンサルタント論述試験 解答例 (協議会)

2021.3.21

第16回国家資格キャリアコンサルタント論述試験 解答例
キャリアコンサルティング協議会

設問1
相談者は半年ほど前から不妊治療を始めた。お金がかかることもあり仕事を始めた方がいいのではと思う一方、治療しながら仕事ができるのか不安もある。以前のようには働けないと考え、本当に自分にできるのか、ずっと働かないっていうのは考えられない。

設問2
以前どのように働いていたのかを詳しく具体的に話してもらい、関係構築を行うとともに寄り添いながらイラショナルビリーフ等、思い込みがないかを知り問題をより明確にすること。

設問3
①問題
1、どんな働き方が自分に合っているかわからない。2、治療と仕事の両立に関する情報不足があるように見受けられる。3、自分自身が将来どうなりたいかが不明確。
②その根拠
1、「他の働き方がよくわからない」という発言から正社員以外の働き方について理解不足があり仕事理解不足が見受けられる。2、「お金がかかる」とあり不妊治療に助成金があることを知らない様子から情報不足が感じられる。3、他の働き方を知らず、働かないっていうのは考えられないとあり将来のキャリアビジョンが不明確な様子がある。

設問4
1、引き続き相談者の悩みに寄り添い、傾聴しラポール形成を行いながら両立を目指していることをコンプリメントする。2、仕事理解を深めるために現在の労働市場ではどのような働き方(派遣、契約社員等)がありどれが自身に合っているか知れるようサポートする。3、不妊治療に関する助成金について情報提供を行う。4、相談者に説明、同意を得てジョブ・カードを使ってこれまでのキャリアの棚卸を行う。5、その上で自身の今後の仕事について中長期的なキャリアライフプランを作成してみることを提案し、相談者自身の思いや将来のビジョンと2の働き方に合った雇用形態について意思決定ができ、前向きに仕事ができるようサポートする。