＃転職成功者と失敗者はどう違う？

– 目次 –

1.　転職の成功と失敗

2.　転職に失敗するパターンの代表例

3.　成功のカギ①　自分の船の舵を自分自身が握る

4.　成功のカギ②　とことん「準備」する

5.　まとめ

01.転職の成功と失敗

 
 
数年前から大企業でも

大規模なリストラが行われる時代になり、

昭和や平成の時代に比べれば、

転職という選択も比較的一般的になってきたと感じています。

相談者の事情やスペックは様々です。

支援をする中で、転職成功者には一定の共通点があり、

同時に転職の失敗にありがちな例なども見えてきました。

今回はそちらをご紹介します。

転職という大きな選択をするからには、成功させたいもの。

ご自身が転職する時、

またクライアントの支援をする際の

ヒントになる内容だと感じて頂ければ幸いです。

 
 

02.転職に失敗するパターンの代表例

 
 
転職に成功するためには、

失敗例を知ることが近道です。

転職に失敗するパターンは様々ですが、

失敗しやすい人の特徴として代表的なものに

「衝動的に仕事を辞めてしまう」ことがあります。

多くの人がやってしまいがちですが、

転職する上で極力すべきでないことの一つが

「仕事を辞めてから転職先を探すこと」です。

理由は大きく分けて以下の３つです。

まずは職歴にブランクを作ってしまうこと。

失業給付金ももらいたいし、

会社を辞めて少しのんびりしたいので、すぐに仕事を決めたくない、

という人が多いのではないでしょうか。

すぐ転職先が決まればラッキーですが、

決まらなければ仕事をしていない期間が長くなり、

当然その期間が長ければ長いほど、

選考や面接に影響してきます。

次に経済的に逼迫してしまうこと。

会社都合での退職であれば比較的早く失業給付金を受け取れますが、

自己都合の場合は２ヶ月または３か月待たねばなりません

（待機期間については、５年間のうちの転職回数により分かれます）

当然これまで毎月入ってきた給与がストップするわけですから、

貯金で食いつながないといけません。

コロナ渦でオンラインでの採用活動が発達したとはいえ、

スーツ代や交通費など、

多少なりとも就職活動にはお金がかかります。

この状態が続くと、おのずと「どこでもいいから早く決めたい」

という焦りが生まれます。

そういった焦りが面接官にも見抜かれて足元を見られてしまい、

内定がもし決まったとしても、

思うような雇用形態や仕事内容、労働条件を得られない、

という例があります。

最後に最も避けねばならない、

精神的な負担です。

先ほども触れたような、

経済的な不安から来る精神的な負担もありますが、

何度も何度もお祈りメールが届くことで自信を喪失させ、

心を病んでしまうという場合があるからです。

一度心が折れてしまうと、

回復には非常に時間がかかります。

それが新たな悪循環を生んでしまうことは言うまでもありません。

以上の理由で、

「転職活動は会社を辞めてからするものではない」との見方もあります。

仕事をしながら転職活動を進めることは、

時間的な負担も体力的な負担も大きいのは重々承知の上です。

もちろん、会社を辞めることすべてが悪いわけではありません。

なかには会社が辛いあまり、

心の病気になってしまって働けない、という場合もあります。

このような場合は、しばらく会社を休んで傷病手当金を申請するか、

それが叶わないならば辞めてしまうのも一案と感じます。

転職活動はいつ終わるかわかりません。

その状態で先に会社を辞めてしまうのは、

あまりにリスクの高いことと言えるでしょう。

「会社の上司が嫌い」、「ノルマが達成できない」など、

退職理由は人それぞれです。

けれど衝動的な感情の波に飲まれれば、

自分の人生を台無しにしてしまうかもしれません。

上記で述べた３点を理解したうえで

あるいはどれかに少しは余裕をもった状態で、

今後転職をする人には「いつ転職活動をするか」を決めてほしいと願います。

 
 

03.成功のカギ①　自分の船の舵を自分自身が握る

 
 
舵を握る、という表現に

ピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。

「自分をコントロールできる」と

言えばわかりやすいでしょうか。

先ほど述べた失敗例は、

「自分以外の原因に振り回されている」例ですが、

こうなってしまう原因として、

「自分の軸がない、あるいは軸がわからないこと」があります。

相談時に「資格はとった方がいいですか？」

との質問をよく頂きます。

こういった質問をする方は、

「自分の外に正解があり、それに従えば成功するはずだ」と

思っている場合が多いです。

自分の描く未来のために資格が必要なのであれば、

私はYESと答えますし、関係なければNOと答えます。

すべては、まずは自分の軸ありきです。

軸がなければ、正直外部の要因に振り回されるだけです。

自分が叶えたいことや、将来像、大切にしたい価値観など、

自分の軸がしっかりしていれば、

一時の衝動的な感情に飲まれそうなときに踏みとどまる力になります。

もっと言うと、自分の軸が確立されている人は、

他者からの影響をほとんど気にしません。

人生という航路が決まっていて、他人の船がどう走っていようが、

自分は自分の目指す方へ、ただ船の舵をきればいいだけなのですから。

車や自転車でもそうですが、

乗り物を運転する時は手元でなく遠くの方を見てハンドルを握ります。

自分の船の舵を握っている人は、遠くを見る、つまり中長期的に考えて行動することができる人が多いと見受けます。

「そんなこと言ったって、自分の軸なんてわからない」という方もいるでしょう。

そんな時こそ、キャリアコンサルタントの出番です。

是非、その方が見たい景色を一緒に見つけていきましょう。

 
 

04.成功のカギ②　とことん「準備」する

 
 
ここまでは自分の軸を持つことについてお話してきましたが、

もう一つ転職に成功しやすい人の特徴をご紹介します。

それは「準備力」です。

「自己理解」から「転職における情報収集」

「企業研究」「スキルの棚卸」「応募書類の精査」「面接練習」など、

インプットだけでなくアウトプットの過程、すべてを含みます。

自分の思う転職先に行くために必要な準備をどれくらいできるか、

一人でできなければ他の人を頼っていても構いません。

「面接でうまく喋れない」という方のほとんどの場合は

何か準備不足です。

当然、面接では緊張しますので、

１００％の力を出せる人は稀です。

けれど、それがわかっているのなら、１５０％くらいの準備で臨むつもりで準備する。

志望理由を思いつかないのは、企業についてもっと調べる。

喋れないなら、喋れない原因を研究し、打開策がないか検討する。

客観的に見た自分を他人がどう評価するかを知り、どうアピールすればよいかを研究する。

面接ひとつを取り上げても、改善方法はたくさんあります。

どれだけ準備しているかは、

どれだけ真剣に取り組んでいるかに比例するのです。

そうは言っても、これらをすべて出来たら誰も苦労しません。

そして、ほとんどの相談者は自己分析も中途半端で、

転職事情について明るくありません。

改善点だらけで何から手をつければよいかわからないということもあるでしょう。

だからこそ、私たちキャリアコンサルタントは、

相談者がすべきことを整理し、励まし、

一緒に一喜一憂して伴走していくことが大切です。

 
 

05. まとめ

 
 
まとめると、転職を成功させるには、

「方向性を定め、余裕をもってやるべきことを淡々とやっていく」

そしてそのモチベーションの維持や軌道修正に、

キャリアコンサルタントは大きく関わっていけると感じています。

「大転職時代」となった今の時代、

多くの方が転職を考えられるでしょう。

その際、一人でも多くの方がキャリアコンサルティングを

受ける機会を持ってもらえたらと心から願います。

 
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