キャリコンシーオー オリジナル【1級 ケース1記録】1級キャリアコンサルティング技能士

2022.11.26

【 ケース1 】
事例相談者:キャリアコンサルタント(相談歴 2 年)
相 談 者:Aさん、女性(35歳)

【来談経緯】
3か月前に総務部の係長職に昇進したが、部下との関係がうまくいっていないと感じている。上司にも注意され、管理職としての自分の適性に自信を無くし、転職も含めて考え始めている。今後どうしたらいいか相談に来た。

【面談経過】
 Aさんは、今の会社で勤務して13年目。人事部や営業部を経て、総務部に配属されて2年目。3か月前前任の係長が家庭の事情で突然退職したことを受けて、その後任として係長に昇進した。しかし、2人の部下との関係がうまくいっていないと感じている。
 部下の2人は契約社員とパートの女性でいずれもAさんより年上で、総務部での経験も長い。Aさんもやりづらさを感じているが、上司として毅然と対応しようと努めていた。しかし、部下の2人も、Aさんに対する態度は前任の係長に対する態度とは大きく異なり、Aさんとしては、上司として見られていないように感じている。2人もあからさまに前任の課長とAさんを比較するようなことを言ったりもする。Aさんとしては、仕事もやりづらいし、うまくいっていないと感じながら日々2人と接しているという。
 そして、先日、上司である課長からもマネジメントがうまくいっていないことを注意された。これまでうまくいかないながらもなんとか頑張っていこうと思っていたAさんだが、落ち込んでしまい、このまま係長としてやっていける気がしなくなってきた。この先も、この2人の部下をうまくマネジメントしていける自信もないし、こんなことならいっそのこと転職した方がいいのではないかと思い始めている、と力なく語った。
そこで、Aさんが部下2人と普段どのようなかかわりをしているのか、2人に対してどのように思っているのか、など尋ねたところ、Aさんはたまっていた不満を吐き出すように、2人の部下とどんなことがあったのか、どんな対応をされたのか、など話は止まることなく続いた。また、ここで続けていける自信がなくなってしまったとも語った。Aさんとしては、それでもまだまだ話したりないようだったが、時間になったのでその日の面接は終了することとした。

【所感】
自信を無くして落ち込むAさんの気持ちを受け止めることを第一として対応した。部下たちとの関係について丁寧に聴いたところ、Aさんも色々と話してくれたが、Aさんの落ち込んだ様子は終始変わらず面接は終了した。もっと積極的に助言などを行った方が良かったのか気になっており、指導を受けたい。