第23回国家資格キャリアコンサルタント論述試験 解答例 (協議会)

2023.8.5

第23回国家資格キャリアコンサルタント論述試験 解答例
キャリアコンサルティング協議会
設問1
相談者は英語力を生かしてグローバルな仕事をしたいと漠然と考えている。今の税務の仕事では将来がとても不安。そんな中同期のMBA留学を知りショックで悔しい。このままではどんどん同期と差がついてしまうと思うし、どうしたら良いかわからないこと。

設問2
目指すキャリアに対する現在の取り組みについて考えてもらうことで、相談者が置かれている状況や抱えている問題について内省を促すと共に、相談者自身の考えを明確化しようとする意図があると考えられる。

設問3
①問題
将来のキャリアに関する漠然とした希望と、今の仕事に将来への不安を抱える中、同期のMBA留学によるショック、悔しさ、どんどん差がついてしまう焦りが加わり、ますますどうしたいのか、何をしたら良いかわからなくなっていることが問題。
②その根拠
1.「非常に差が開いた」「ショックで悔しい」「どんどん同期と差が」等の発言から悔しさや焦り等、強い気持ちの揺れを感じる。2,入社6年目で「将来がとても不安」と言いながら他者に振り回されている様子があり自己理解不足を感じる。3. 英語力を生かした仕事は漠然と考えていて、具体的な取り組みはなくキャリアビジョンが不明確で仕事理解の不足が見受けられる。

設問4
1,どうしたら良いのかわからなくなってしまっている相談者の気持ちに寄り添いラポールを築きながら同期のMBA留学への思いを傾聴し、受容、共感的に理解することで気持ちを落ち着かせてもらう。2.その上で今後どうしたいか、何をしたら良いか考え、自己理解のためジョブ・カードを用い(本人同意のうえ)経験、興味、能力、価値観等を明確化し客観視しながら、今までのキャリアで身に付けてきたものを自覚すると共に、今後のキャリアに何を求めるか具体化できるよう促す。3.仕事理解のため、求める仕事について具体的内容やその仕事に就くための要件について知れるよう情報収集をサポートする。5,今後のキャリアビジョンを明確に描いたうえで、実現のために必要な取り組みを理解し、自律的に行動できるよう支援する。