【キャリコンサルタント試験】論述試験の解答例、ChatGPTで作れる?実際に試してみた結果レポート

2025.7.30

 
 

01.はじめに

 
 
キャリアコンサルタント試験の中でも、「論述試験」は多くの受験生が苦手意識を持つパートです。

相談者とのやり取りを読み取り、限られた文字数で的確に応答するには、

実践的な理解と表現力が求められます。

近年では、ChatGPTを使って勉強を進める受験生も増えてきました。

「論述試験の解答例もAIで作れるのでは?」という疑問を持ち、実際に試してみた結果をレポートします。

 
 

02.準備したものと進め方

 
 

【使用したもの】

– キャリアコンサルタント協議会が公開している直近3回分の論述問題(例:第28回)

– 設問ごとの評価基準をまとめたA4シート

– ChatGPT(GPT-4)

 
【プロンプトの工夫】

1回目:
「第28回の論述試験問題の解答例を作成してください。条件は解答例と解答のポイントを使って、
文字数もそれぞれ同様に。」

→ 結果:内容はまとまっていたが、抽象的で「感情面」の描写に乏しく、印象が薄い
 
 
2回目:
「文字数に制限があるので、設問1=115字、設問2=115字、設問3①=100字、
3②=195字、設問4=340字程度で作成してください。」

→ 結果:文字数の指示は守られたが、相談者の“発言の引用”や“感情への寄り添い”が不足
 
 
3回目:
「相談者の発言に含まれる“感情の言葉”を取り入れて再構成してください」

→ 結果:感情的な表現は多少改善されたが、自然な日本語表現・プロセス的な記述にまだ違和感あり

 
 

03.やってみてわかったこと

 
 
結論から言えば、ChatGPTで論述解答例を「ある程度の形」に整えることは可能です。

ただし、「これで本番いける!」というレベルには達しません。

【特に感じた課題】

– 感情への寄り添い不足:相談者の“心の声”を反映させづらい

– 支援プロセスの順序やリアリティが弱い

– 文字数調整が意外と難しい

 
そのため、「ChatGPT=完璧な解答作成ツール」として頼るのはリスクが高いと感じました。

あくまで参考の“たたき台”にとどめ、

自分の頭で考えながらブラッシュアップしていくことが大切です。

 
 

04.実際に試した感想(まとめ)

 
 
– 知識の浅い人が読むと「それっぽく見える」

– だが、ある程度合格ラインや採点基準を理解している人が読むと、「おや?」と感じる部分がある

– 最初から「自分で書いて、ChatGPTに添削させる」方が学習効率が高い

– 本番では使えないツールだからこそ、“自分の表現”に落とし込む訓練が重要

 
 

05.最後に

 
 
ChatGPTは、論述試験対策の「補助ツール」として活用するには優秀です。

構成のひな型や言い回しのアイデアを出してくれる点では心強い味方になります。

しかし、最終的に自分の言葉で書ききる力がなければ合格は難しいのも事実。

特に論述は「相談者との対話の温度感」を読み取る力が試されるパートでもあります。

AIをうまく使いつつも、自分の感覚を信じて、コツコツ練習していくことが合格への近道かもしれません。