キャリアコンサルタント実技面接試験(協議会)|「声の大きさ」が〈態度〉評価に響く?本番前にできる準備

2025.10.23

キャリアコンサルタント実技面接試験(協議会)|「声の大きさ」が〈態度〉評価に響く?本番前にできる準備

 
 

01.はじめに

 
 
国家資格キャリアコンサルタント(協議会)の実技面接試験は、
「態度」「展開」「自己評価」の3区分で評価されます。
このうち、見落とされがちなのが「声の大きさ・届け方」
会場の広さや座席配置によっては、声が十分に届かず、
内容が良くても〈態度〉の印象にマイナスへ働くリスクがあります。
本記事では、声が評価に影響する理由と、当日できる具体的準備をまとめました。

 
 

02.実技面接で「声」が〈態度〉評価に及ぼす理由

 
 
試験は会議室で行われ、広さや反響、試験官との距離は一定ではありません。
2名の試験官がやや離れた位置で聴くケースもあり、小さい声は物理的に届きにくいのが実情です。
協議会の評価区分でいう〈態度〉は、相談者に向き合う姿勢・関わり方の総合印象
ここでは、安心感や誠実さが「伝わる状態」であることが大切で、
声量・明瞭さ・語尾の安定は、その伝わり方を左右します。
結果として、声が小さい=伝達が不十分と受け止められ、〈態度〉評価が下がることがあります。

 
 

03.試験官は「聞こえません」とは言わない

 
 
試験官は公平性の観点から、「もう少し大きな声で」などの介入は基本的に行いません
つまり、聞こえないまま、評価が進むリスクがあります。
当校でも、内容面に大きな問題が見当たらないのに不合格(〈態度〉が伸びない)という事例で、
振り返ると「声(届き方)」が弱かったという共通点が見られます。
「伝える」ではなく「届くように伝える」—ここを意識して臨みましょう。

 
 

04.当日いきなり話すのは危険—声出し準備の必要性

 
 
朝起きてから誰とも話さずに会場入りし、
最初の発話が「相談者役」への第一声になるケースは要注意です。
口周りの筋肉は使わないと硬くなり、緊張と相まって声量・滑舌・語尾の安定が損なわれやすいためです。
独り暮らしの方は特に、会場入り前に数分でも声帯・表情筋を“ウォームアップ”しておくと、
面談冒頭から安心感のある声を出しやすくなります。

 
 

05.試験前チェックリスト(すぐできる対策)

 
 
□ 声量の基準合わせ
・自分の普段の会話より一段大きめを意識。語尾まで息を届ける。
・マスク着用時は特に子音(サ・タ・カ行)を明瞭に。
 
□ ウォームアップ(3〜5分)
ハミング→母音(あいうえお)で共鳴を起こす。
・短い自己紹介文をはっきり・ゆっくり発声(語尾を落とさない)。
 
□ 事前発話
・家族・友人に電話で近況を一言でも伝える(「今から試験、行ってきます!」)。
・会場近くで軽く挨拶を発声(「おはようございます」)して口を起こす。
 
□ 当日の座り方・視線
・背筋を伸ばし、胸郭を開く姿勢で呼気を前へ
・2名の試験官双方に視線を配り、声を部屋の奥まで届ける意識
 
□ 本番の運び
・冒頭の挨拶とセッティング確認は少し大きめ・ゆっくり
・相づちはうなずき+短い言葉(「はい」「ええ」)で明瞭に。
 
最後に:〈態度〉は内容+届け方の総合印象です。
「伝える」だけでなく「届かせる」準備で、あなた本来の実力を評価に反映させましょう。