更新講習の選び方|自分に合った講習を学ぶには?

2025.5.22

 
 

01.はじめに

 
 
キャリアコンサルタント資格を保持する皆さんにとって、

「更新講習」は5年ごとの登録更新に欠かせない大切な学びの機会です。

義務として捉えるだけではなく、自分のキャリアや実践力を見直す

絶好のタイミングとも言えます。

しかし、いざ講習を選ぼうとすると

「数が多くて迷ってしまう」「どれが自分にとって本当に役立つのか分からない」

と感じる方も少なくありません。

本コラムでは、更新講習の基本情報から、

自分に合った講習の選び方、受講方法、費用面の比較、

講習をより実りあるものにするためのポイントまで、わかりやすく解説します。

 
 

02.そもそも更新講習とは?

 
 
キャリアコンサルタントの登録を更新するには、

登録有効期間の5年間に所定の「更新講習」を修了していることが必要です。

更新講習には「知識講習(8時間以上)」と「技能講習(30時間以上)」の2種類があります。

• 知識講習
法改正や関連制度の最新情報など、知識面をブラッシュアップすることが目的。
 
• 技能講習
ロールプレイやグループワークなどを通して、実践的なスキルを磨くことが目的。

 
したがって、更新のためには、5年間で合計38時間以上の講習を受けなければなりません。

 
 

03.講習選びの前に考えるべきこと

 
 
講習選びを始める前に、まずは次の3つの視点から自分の状況を整理してみましょう。
 
1.現在の活動状況と今後の方向性

自分がどのようなフィールドで活動しているか、または今後どうなりたいかを明確にしましょう。

例えば、「企業内でのキャリア支援に力を入れている」「教育機関での相談が中心」

「独立を視野に入れている」など、活動の内容によって必要な学びは異なります。
 
 
2.自分の強み・課題

これまでの実践経験を振り返り、「傾聴には自信があるが、アセスメントツールの活用に課題がある」

「理論は理解しているが、事例検討での応用が難しい」といった自分の課題を把握しましょう。

これが講習選びの指針になります。
 
 
3.学び方のスタイル

オンラインでの受講がしやすいのか、対面での学びにこだわりたいのか、連続日程が良いのか、

間を空けて受けたいのかといった、自分の生活スタイルに合った学び方を考えましょう。

 
 

 
 

04.講習の内容で選ぶ:どんなテーマがある?

 
 
更新講習は多様なテーマが用意されており、

自分の関心や課題に合わせて選ぶことができます。

以下は主な例です。
 

・キャリア理論の再整理と実践への応用
 
・カウンセリング理論と実践(来談者中心療法、認知行動療法など)
 
・企業内キャリア形成支援
 
・就職活動支援(ES添削、模擬面接など)
 
・ジョブ・カードやアセスメントツールの活用
 
・特定の支援対象者に向けたキャリアコンサルティング
 
・メンタルヘルスへの支援

 
これらの中から、自分の関心分野、今後の活動に直結するもの、

または新しい領域にチャレンジしたい内容を選ぶと良いでしょう。

 
 

05.受講方法・形式で選ぶ:対面?オンライン?通信?

 
 
更新講習には様々な受講形式があります。

それぞれの特徴を見てみましょう。

対面講習
・【メリット】実践演習がしやすく、講師や受講者とのリアルなやりとりが学びを深める。
・【デメリット】移動の負担があり、スケジュール調整が必要。
 
オンライン(ライブ配信型)
・【メリット】自宅から参加可能で、全国の講習を選べる。演習もブレイクアウトルームなどで実施される。
・【デメリット】通信環境やPCの準備が求められる。
 
通信講座(オンデマンド型)※主に知識講習
・【メリット】時間や場所にとらわれず自分のペースで学習可能。
・【デメリット】質疑応答や仲間との学び合いが少ない。自己管理が必要。
 
自分の生活スタイルや学びの目的に応じて、形式を選びましょう。

 
 

06.費用面の比較:価格だけで選んでいいの?

 
 
更新講習を選ぶうえで、費用は気になるポイントの一つです。

実際、同じ時間の講習でも価格帯には開きがあり、

「できるだけ安く済ませたい」と思う方も少なくないでしょう。

しかし、費用の安さだけで選ぶことには注意が必要です。

たとえば、内容がご自身の学びたいテーマとずれていたり、

運営や教材の質に不満を感じたりすることもあります。

一方で、「高い講習=質が高い」とも限りません。

講師が著名だから、教材が豪華だからという理由だけで選んでも、

自分の支援領域に合っていなければ実務に活かせない可能性があります。

費用が高めの講習を選ぶ際は、価格に見合った価値があるかどうかを慎重に見極めることが大切です。

 
 

07.講習を最大限活かすポイント

 
 
せっかく時間と費用をかけて受講するなら、講習を実りあるものにしたいですよね。

以下のような姿勢を持つと、学びが深まります。

• 事前に学びの目的を明確にする
「職場の相談場面で活かすには?」「〇〇領域の専門性を高めたい」など、自分なりの目的を設定する。
 
• 他の受講者との交流を活かす
同じ資格者同士の情報交換は貴重です。グループワークの時間などを通じて積極的に学び合いましょう。
 
学んだ内容を振り返り、実務に落とし込む
講習後すぐにメモを見返し、どの場面で使えるかを具体的に考えることが大切です。

 
 

08.まとめ|「今後のキャリア支援」を見据えた講習選びを

 
 
更新講習は「ただ受ければよいもの」ではなく、

キャリアコンサルタントとしての視野や専門性を広げ、

質の高い支援を提供するための貴重な学びの場です。

自分自身の今の立ち位置と今後の方向性を見据えながら、

最適な講習を選んでください。

義務感で選ぶのではなく、「どのような講習が今の自分に必要なのか?」

という問いを持って向き合うことで、学びは何倍にも価値あるものになるはずです。

5年後の自分がより確かな実力と自信を持って支援にあたれるよう、

更新講習を“キャリアの投資”と捉え、計画的に取り組んでいきましょう。

なお、私たちキャリコンシーオーの講習では、

実践に活かせるスキルや視野の広がる学びを提供することを大切にしています。

テーマも多様にご用意していますので、「自分に合った講習を探したい」という方は、

ぜひ一度ご覧になってみてください。