第25回キャリアコンサルティング技能士2級論述試験 解答例

2021.3.23

第25回キャリアコンサルティング技能士2級論述試験 
解答例
問1
相談者は再就職先を探しており、なかなか希望通りのところが見つからず焦っている。退職するときはすぐ再就職できると思っていたが就職活動どころではない状況になってしまい、自分の希望ばかり言っていられない、いろいろと考え直さないといけないのかと悩んでいる。このままでまずいと思い、年収は下がるけど生産管理の管理職候補に応募したが一次面接で不合格となり、かなり落ち込んでいる。このままだとこの先、貯蓄を取り崩していくことになりそうで早く就職先を決めなければならないと思っているところが問題である。

問2
1、「どうやら営業は向かない」「転職するなら早い方がいい」等の発言があることから思い込みがあり、自己PRのポイントについて整理が不十分であり自己理解不足が感じられる。2、単純に年収800万が欲しいとあり就労市場に対する理解不足や他に仕事の計画性やマネジメント力について欠けていると思われる様子があることから仕事理解不足が見受けられる。3、異動になったとたん部長にきつく言われ、部下からも気を遣われるようになりコミュニケーション不足から自己効力感の低下も感じる。以上3点が問題である。

問3
①目標1、これまでの自身のスキルの棚卸しも含め自己PRの整理を行い、自己理解を深める。2、就労市場の情報提供を行い、仕事の計画性やマネジメント力について再考しスキルアップを図る。3、前職での自身をコミュニケーション、テクニカルの両面から客観的に見つめ直し、自己効力感アップにつなげる。

②方策1、現在なかなか希望通りの就職が決まらず早く決めたいという思いを傾聴する。また22年長く勤め課長職で部下からも慕われていたことをコンプリメントする。2、これまでの就職活動、約10か月間を振り返るため何をどのように考えてきたか自己分析を一緒に行いキャリアアンカーやPRポイントを明確にし自己理解を深める。3、計画的な仕事の進め方やマネジメント力について、どのようなときに上手くいかず、どのようなときに上手くいったのか確認しスキル向上のサポートを行い、仕事理解を深める。4、その上で就職先に求める条件や優先順位を一緒に書きだし、それを満たす会社がどれくらいあり、どのような応募資格を求めているか知れるよう促す。5、現在の就労市場の変化を知れるようサポートし、仕事上の人脈や人材紹介会社等、様々な求人が存在することの情報提供を行い、自律的に意思決定し効果的な就職活動を行えるよう支援する。