協議会 第29回 国家資格キャリアコンサルタント試験 結果と合格への注意点

2025.8.21

第29回 国家資格キャリアコンサルタント試験の結果が発表されました。
今回のブログでは、合格率や年代別の傾向、そして受験資格別の合格率をわかりやすく整理し、
受験生が陥りやすい落とし穴と合格のための注意点を解説していきます。
これから受験を目指す方はぜひ参考にしてください。

 
 

 
 

01. はじめに

 
 
キャリアコンサルタント試験は「学科」と「実技」の両方を突破して初めて合格となります。
今回の試験結果を分析すると、半数近くが不合格という厳しい現実が浮かび上がります。
データをもとに合格へのヒントを整理しました。

 
 

02. 合格率の現実

 
 

  • 学科試験 合格率:64.2%
  • 実技試験 合格率:72.4%
  • 両方受験者 合格率:54.9%

両方を突破できたのは受験者の約半数。
知識とスキルを両立できるかどうかが合否を分けています。

 
 

03. 学科試験の落とし穴

 
 
学科試験は100点満点で平均点74.5点でした。
合格者は基礎をしっかり押さえた人であり、暗記頼みや独学のみの学習は不利になりがちです。

不合格になりやすいパターン
・丸暗記中心で理解が浅い
・最新の法令や制度をチェックしていない

対策
・過去問を繰り返し出題パターンに慣れる
・「なぜそうなのか」を理解して知識を定着させる

 
 

04. 実技試験の落とし穴

 
 
実技試験は論述と面接で構成されます。特に面接の比重が大きく、
「実務経験があるから大丈夫」と考える人ほど不合格になりやすいのが特徴です。

不合格になりやすいパターン
・経験談を語りすぎる
・価値観を押し付ける
・独自のやり方を手放せない

対策
・試験基準に沿ったシンプルな応答を徹底
・傾聴・要約・質問を基本通りに実践
・録音や動画で自分の癖を客観的に確認する

 
 

05. 受験資格別の合格率

 
 

学科試験

区分 受験者数 合格者数 合格率
養成講習修了者 3,355人 2,154人 64.2%
実務経験者 398人 259人 65.1%
技能検定片方合格者 3人 3人 100%

 

実技試験

区分 受験者数 合格者数 合格率
養成講習修了者 3,365人 2,473人 73.4%
実務経験者 410人 260人 63.4%
技能検定片方合格者 27人 14人 51.9%

 

両方受験(学科+実技)

区分 受験者数 合格者数 合格率
全体 2,864人 1,572人 54.9%

👉 学科試験では養成講習と実務経験者で大きな差はありませんが、
実技試験では養成講習修了者が圧倒的に有利という結果が出ました。
さらに両方受験すると合格率は半数程度まで下がるため、
「体系的に学んだうえで両方に備える」ことが合格の近道と言えます。

 
 

06. 年代別の傾向

 
 
合格者の平均年齢は45.6歳。40〜50代が中心ですが、20代や60代以上も挑戦しています。

注意点
・経験豊富な人ほど「語りすぎ」「押し付け」で不合格になりやすい
・若手は知識は強いが対話力不足で失点しやすい

年代別アドバイス
・経験者:まず「経験を封印」して基準通りの応答を
・若手:ロールプレイで知識を会話に落とし込む

 
 

07. まとめ

 
 
今回の試験結果からわかることは、
「自己流に固執する人ほど不合格になる」という現実です。
特に実技試験は、養成講習で体系的に学んだ人の方が合格率が高い傾向が明確です。

合格のために必要なのは、
・試験基準に沿ったシンプルな応答
・知識と実践のバランス
・自己流を手放す柔軟さ

これを徹底することで、合格に大きく近づくことができます。

 
 

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