キャリアカウンセリングとコーチングの違い|キャリアコンサルタント×プロコーチの私が整理します

2026.1.30

キャリアカウンセリングとコーチングの違い|キャリアコンサルタント×プロコーチの私が整理します

 
 

01.はじめに|両方を実務で行う立場から

 
 
キャリアカウンセリングとコーチングの違いについて、
「何がどう違うのか、正直よくわからない」
と感じている方は少なくありません。

私は、
国家資格キャリアコンサルタントとしての相談業務と、
プロコーチとしてのコーチングの両方を、実務として行っています。

その立場からお伝えすると、
キャリアカウンセリングとコーチングは、
どちらが優れているかではなく、「使う場面」が違う支援です。

この記事では、
「自分はどちらを受ければよいのか」
「キャリアコンサルタントはどんな立ち位置なのか」
という疑問が整理できるようにまとめていきます。

 
 

02.キャリアカウンセリングとは|迷いを整理し意思決定へ

 
 
キャリアカウンセリングは、
相談者が抱えている悩み・迷い・不安を整理し、意思決定を支援する関わりです。

たとえば、次のような状態の方に向いています。

・何に悩んでいるのかがはっきりしない
・気持ちが整理できていない
・選択肢が多すぎて決められない

対話を通じて状況や感情を整理し、
「自分で決める」ための土台をつくっていくイメージです。

キャリアコンサルタントは、
相談者の安全性と納得感を最優先に支援を行います。

 
 

03.コーチングとは|行動を前に進め目標達成へ

 
 
コーチングは、
目標がある程度定まっている人が、行動を前に進めるための関わりです。

たとえば、次のような方に向いています。

・目指したい方向は決まっている
・でも行動が止まっている(先延ばしになる)
・自分一人ではブレーキがかかる

問いかけやフィードバックを通じて、
行動と成果につなげていく支援です。

言い換えるなら、コーチングは
前進力を高める支援だと言えます。

 
 

04.違いが一目でわかる比較表

 
 

キャリアカウンセリングとコーチングの違い(整理)

項目 キャリアカウンセリング コーチング
主な目的 悩みの整理・意思決定 行動・目標達成
向いている状態 迷いがある/気持ちが揺れている 方向性がある/やることは見えている
関わり方 寄り添い・整理 問いかけ・促進
注意点 急がせない(安全性を確保する) 刺激が強くなりすぎない配慮が必要

 
 
大切なのは、
「どっちが正しいか」ではなく、
「今の自分に必要なのはどちらか」という視点です。

 
 

05.両方やっている私が「切り替える瞬間」

 
 
実務の現場では、
最初から「今日はコーチングです」と決めて進めることは多くありません。

多くの場合、最初はキャリアカウンセリング的な関わりから始まります

話を聴く中で、
・気持ちが整理され
・判断軸が見え
・本人が自分の言葉で方向性を語り始めた

そのタイミングで、
徐々にコーチング的な関わりへ切り替えていきます。

逆に、気持ちが揺れている段階でいきなりコーチングをすると、
相談者を追い込んでしまうこともあります。

ここは、
両方を理解しているからこそ慎重になるポイントです。

 
 

06.受ける側の選び方|迷ったときの判断基準

 
 
受ける立場の方は、
まずは次の基準で考えてみてください。

迷ったときの判断基準
・「まだ整理が必要」→ キャリアカウンセリング
・「方向性はある」→ コーチング

 
 
もし迷った場合は、
両方の視点を持っている専門家を選ぶというのも一つの方法です。

無理に分ける必要はありません。
「整理」と「前進」は、同じ相談の中で両方必要になることも多いからです。

 
 

07.まとめ|優劣ではなく「使う場面」の違い

 
 
キャリアカウンセリングとコーチングは、対立するものではありません。

・整理が必要なときは、キャリアカウンセリング
・前に進むときは、コーチング

相談者の状態に合わせて使い分けることで、
支援の質は大きく変わります。

両方を理解しているからこそできる支援がある。
それが、私自身の実感です。