第35回キャリアコンサルティング技能士2級論述試験 解答例

2026.2.21

第35回キャリアコンサルティング技能士2級論述試験 解答例

問1
相談者はゲームが好きで、憧れのクリエーターがいることから、そのような仕事をやってみたいと思い、ゲーム制作会社をいくつか受けた。やっと1社内定をもらったが、実際には下請けのような小さい会社で、最初に思っていた会社のイメージと違っており、正直迷っている。営業や事務系ではなく、クリエイティブな仕事がやりたいし、将来は独立してフリーで仕事ができるよう、勉強ができたりコネクションができるところがいいと思っている。さすがに卒業後に無職はマズいと思っているが、内定先に就職するのも抵抗があり、どうしたら良いのか分からず相談したい。

問2
1.「ゲームが好き」「憧れのクリエーターが…」等の発言から、興味や憧れを動機に進路を考えている一方、自身の強みや専門性、それらをどのように活かせるかについて自己理解の不足がうかがえる。
2.「とにかく…クリエイティブな仕事」の発言や、内定先の業務を推測的に捉えている点等から、業界における職務内容やキャリア形成、評価のされ方に関する職業理解が不十分とみられる。
3.「将来は独立」「卒業後に無職はマズい」等の発言から、将来像と現実的条件における優先順位や関連性が未整理で、進路判断の軸が定まっていない様子がある。

問3
①目標
1.学習内容や制作・発信経験を振り返り、強みや専門性、それらの活かし方について自己理解を深めること。
2.ゲーム業界における職務内容やキャリア形成、評価のされ方等の情報収集を行い、職業理解を深めること。
3.将来像と現実的条件の優先順位や関連性を整理し、今後の進路について主体的に意思決定できるようになること。
②方策
1.まず、相談者の「ゲームが好き」「憧れのクリエーターのような仕事がしたい」「とにかくクリエイティブな仕事がしたい」といった思いを十分に受け止め、信頼関係を深めるとともに、その背景にある価値観や動機の明確化、言語化を促す。併せて、これまでの学習内容や制作経験、SNSでの発信経験などを振り返り、強みや専門性、それらをどのように活かせる可能性があるのかを整理し、自己理解を深める。
2. 次に、ゲーム業界における職務内容やキャリア形成の一般的な流れ、評価のされ方について情報整理を促し、内定先の仕事内容を含め、想像と実態との共通点・相違点を確認する機会を設ける。
3.その上で、将来「独立したい」という思いと、「卒業後に無職はマズい」という現実的な条件を並べて扱い、それぞれが相談者にとってどのような意味を持つのかを整理する。
4.最終的には、将来像と現実的条件の優先順位や関連性を整理し、今選択する進路が将来にどうつながるのかを理解した上で、相談者自身が今後の進路について納得できる意思決定ができるよう支援する。