第30回国家資格キャリアコンサルタント論述試験 解答例(JCDA(日本キャリア開発協会))

2026.2.28

第30回国家資格キャリアコンサルタント論述試験 解答例
JCDA
[問い1]
【後半A】では、CCtが民間業者を管理する立場を強調し、CLの対応を当然と捉える決めつけが見られる(CCt4)。CLの気持ちへの理解や寄り添いが弱く、CLが感じている「しこり」「もやもや」(CL5)といった気持ちにも関わることなく面談を進めているため、CLの内省が進んでいない。また、唐突に「やりがい」に焦点を移したことで、CLの関心から逸れてしまい、CLが納得していない様子がうかがえる(CL8)。
一方【後半B】では、CL4で語られた経験の再現を促し、CLの語った「モヤモヤ」(CL4)などの感情に焦点を当て、CLの発話を励まし、受け止めながら、好意的関心をもって傾聴している。CCt5、6、7の応答は、CLの心の奥にある思いの明確化・言語化を促し、結果としてCLは「妬み」(CL7)「羨ましさ」(CL8)に気づくなど内省が進む展開となっている。

[問い2]
①問題
CLは「支援=個別対応」と捉えるため、「一人一人を幸せにしたい」(CL8)という理想と現実の役割のギャップを感じており、そこから生じている「妬み・羨ましさ」(CL7・8)といった感情の背景を把握・整理できずに悩んでいる点が問題である。

②根拠
1.CLは「妬み」「羨ましさ」(CL7・8)を語る一方、その背景にある「一人一人を幸せにしたい」(CL8)思いとの葛藤に気づけず、対処できていない点から自己理解の不足を感じる。2.「これまで個別に関わる支援は…」(CL8)等の発言から、支援を個別対応に限定して捉えており、現在の役割を支援と結びつけられていない点で仕事理解も不十分と考えられる。※()はBより

[問い3]
1.CLの「スッキリしない」気持ちを受け止め、安心して自身の内面に向き合えるようラポールを形成する。
2.CL8(B)をさらに傾聴し、CLが感じた「妬み・羨ましさ」(CL7・8)といった感情も否定せず受け止めながら内省を促し、その背景にある「一人一人を幸せにしたい」(CL8)という価値観や支援観をCL自身が明確にできるよう支える。
3.また、「支援=個別対応」と捉えているCLの枠組みを言語化してもらい、その上で現在の管理的役割が若者支援にどう貢献し得るのかをCLが自ら考えられるよう、多角的な視点を提示しながら思考の幅を広げてもらう。
4.最終的には、CLが自分の理想と現実の役割をどのように統合していくのか、その方向性を自ら見いだし、葛藤を整理しながら支援者としてのあり方を主体的に再構築できるよう支援する。