第18回国家資格キャリアコンサルタント論述試験 解答例 (協議会)

2021.12.24

第18回国家資格キャリアコンサルタント論述試験 解答例
キャリアコンサルティング協議会

設問1
相談者は先日部長から「主任に向けて頑張って」と言われた。会社のために頑張りたい気持ちはあるが、仕事も家庭も手一杯のなか、
周りに迷惑をかけたくない、今のままがいいのにそんなこと言われてもどうしたらいいかわからないこと。

設問2
「今更そんなこと言われても・・・。」に続く言葉とそこに込められた気持ちの表現を促し、
さらには部長の言葉、ひいては部長に対して抱く気持ちを明確化することで、抱えている問題の理解を深める意図があると考える。

設問3
①問題
部長の言葉を今以上の業務負荷を求めるものと受け取り、会社のため頑張りたい気持ちと既に仕事も家庭も手一杯の状況でどうしていいかわからず、
部長に対しても自身についても適切な対応を考えられなくなっていること。
②その根拠
1、「会社のために頑張りたい」が「今のままがいい」等、働く上での軸が定まっておらず自己理解不足が見受けられる。
2、「同僚に迷惑~」「前に出るタイプではない」「(主任は)増々忙しくなって大変」等、現職や主任への期待や役割への思い込みや情報不足等、仕事理解不足も感じる。
3、仕事は「必死」家庭も「手一杯」のなか部長への不満もあり、状況を冷静に考える心の余裕のなさが感じられる。

設問4
1、「どうしたらいいかわからない」相談者の気持ちに寄り添い、仕事も家庭も精一杯なところをコンプリメントし、受容、共感的に接することで心にゆとりを持ち、視野を広く持って考えられるよう関わる。
2、自己理解を深めるために、ジョブ・カード作成の提案をする(同意を得る)価値観、能力、環境等、キャリアプランシートを活用する。
3、仕事理解を深めるために、現職や主任への期待、役割について知れるよう、そして思い込みの修正等をサポートする。
4、その上で女性活躍、両立支援総合サイト等の情報提供を行い、相談者自身で自律的に今後のことを考えることができるよう、
また現状に対し「どうすればよいか」部長への対応も主体的に意思決定できるよう支援する。