第19回国家資格キャリアコンサルタント論述試験 解答例(JCDA(日本キャリア開発協会))

2022.5.6

第19回国家資格キャリアコンサルタント論述試験 解答例
JCDA
問い1
事例ⅠではCLの「迷い」を受止めず、cctの知りたいことだけの質問となっている。
仕入れについて「憧れ」で「能力も知識も必要」と決めつけ、
「状況を~」とCCtの価値観から今の仕事を続けるよう誘導しているため、CLの内省も深まることなく「モヤモヤ」が残る展開となっている。
事例ⅡではCL7での夫とのやりとりについて問いかけ経験の再現を促している。
「しっくりこない」「悲しさ」などの気持ちを受止め、更に深めピザ屋での経験について共感的に理解している。
CLの我慢について問かけることで「可能性に蓋をしようとしている」自身に気づく等CLの内省と自己探索が深まる展開となっている。

問い2
相応しくない
CL11の気持ちが込められた言葉を受止めず、
明確化など自己探索を深める関りもないままCLの思いを
「漠然としたもの」と決めつけCCtの価値観で一方的に助言しているため。

相応しい
「我慢」というCLの気持ちが込められた言葉を受止め、
込められた気持ちや意味を明らかにしようと問いかけ、内省を促している。
そこから更に自己探索がすすんでいる様子があるため。

問い3
1、夫や実母の影響があり「家庭生活第一」で働いてきた。
家庭での役割を重視するあまり、仕事において本当に自分がやりたいことや可能性など自覚できず自己理解不足を感じる
。2、仕入れの仕事について充分検討せず、「受ける選択肢はない」と決めつけている。仕事と家庭について二者択一的で家庭を優先すると仕事は妨げになると思いこみがある様子。
3、夫の「家庭優先」の言葉に対して自身の仕事への思いを伝えられない様子からコミュニケーション不足が見受けられる。
以上のことから異動と今後の働き方についてどうしたらいいかわからないことが問題であると考える。

問い4
1、これまで「家庭生活を第一」でご家族を支え仕事に取り組んできたことを承認し、ラポールを深める。
2、スーパーのライフキャリアレインボーを基に人は同時に複数の役割を持ちその組み合わせや比重はその時々で変化するため「仕事」と「家庭」の役割が相反するものでなく、
固定的なものでもないとCLの認知の変容を促す
3,仕事についてCLが本当にやりたいことや可能性、これまでの経験興奮、感動等振り返りながらCLの理解が深まるようサポートする。
4,ありたい姿について今の環境、役割との兼ね合いでどのように実現するか中長期視点を持ち一緒に考えてみる。
5,同時にCLの周囲のコミュニケーションが図れるようサポートする。
6,今回の異動や今後の働き方を主体的に意思決定できるよう支援する。