第23回国家資格キャリアコンサルタント論述試験 解答例(JCDA(日本キャリア開発協会))

2023.8.5

第23回国家資格キャリアコンサルタント論述試験 解答例
JCDA
問い1
事例Ⅰではclの「介護職をやっていけるのだろうかと不安」cl6という気持ちを受止めず「不安ということなら〜他のサービス業を」cct6と性急に問題解決に走ったり「もう少しいろいろな経験をしてみては」cct7と一方的に助言したりしている。また「良い対応だった」cct8「~頑張りましょう」cct10など㏄の価値観で励ましている。いずれもclは受け入れていない様子が伺える。一方事例Ⅱではclの「不安」cl6を受止めたうえで、その時の経験の再現を促し、更に利用者さんへの対応や主任さんの言葉について内省を促す問いかけを重ねている。その上で、「嫌われないために〜」cct10と自身を客観視させる問いかけにより、「利用者さんのためと言いながら〜何やってるんだろう」cl11と自己探索が進む展開となっている。

問い2
相応しくない
「利用者さんのためになっていたのか」「ただ言いなりに~」cl10のclの気持ちを受止めることなく、clの対応を「失敗」と決めつけ「頑張りましょう」と一方的に励ましていることでclを惑わせ自己探索を妨げてしまっているため。
相応しい
「嫌われないように〜」cl10の気持ちを受止め、その経験に映る自身を客観視してもらうことで、「それって~自分のためですよね~」cl11と自問自答がはじまり、このあと何かに気づいていくような展開が伺える。

問い3
1.「~お役に立てた〜」cl5「利用者さんのためと言いながら〜」cl11等の発言から自身が何をどのようにしたいか、どうありたいか等自己理解不足が感じられる。2.「困っている人を助ける~」cl2と介護職を志していたが「嫌われないように〜」cl10「利用者さんの自分できる喜び〜」cl8の主任さんの言葉にショックを受けたことから、介護職での仕事や求められる役割等について仕事理解の不足が見受けられる。※事例Ⅱより

問い4
1.幼い頃から祖母の介護を手伝い、介護職を目指して学んできたことをコンプリメントして信頼関係を深める。2.「困っている人を助ける人になりたい。」ことや「利用者さんのためと言いながら自分のため」などの気持ちを傾聴し、内省を促すことで、「困っている人を助ける」意味やそれをふまえ自身が具体的に何をしたいのか、どうありたいか、などについて自己理解を促す。3.また仕事理解のためjob tag等の情報源や主任さんや他の職員さんとのコミュニケーション、他の職場体験等を通じ、介護職の仕事の役割の理解を深める。また必要に応じ、他の職業について情報収集をサポートする。4.これらにより、自身のありたい姿を実現するため、今後のキャリアについて主体的に意思決定できるよう支援する。