第31回キャリアコンサルティング技能士2級論述試験 解答例

2024.2.5

第31回キャリアコンサルティング技能士2級論述試験
解答例
問1
相談者は就職してからずっと営業職として頑張ってきたが、経営方針が変わり楽だけど面白味はないな、と思い転職を考えるようになった。しかし内定した企業の面接で聞いた話をきっかけに、DXやAIの導入で将来自分がしたいような営業方法ではなくなるかもしれないと心配になってきた。できることならこれからも営業の仕事がしたいが、今の会社に残っても転職してもこの先営業で大丈夫か不安で本当に転職していいのか。いっそのこと違う職種で転職した方がいいのか迷っていることが問題。

問2
1,「これからも営業の仕事がしたい」と言いながら「違う職種で転職した方が・・・」と言っていることや「したい営業方法」についても不明確なことから自己理解不足を感じる。2,DXやAI の導入による影響を「人員削減」などネガティブな側面からしか考えられておらず情報不足、理解の偏りが見られる。3,DXやAIにより将来「したい営業方法」ができなくなると考え、今後の仕事に迷っていることから将来自分はどうありたいかというキャリアビジョンとその実現のためのキャリアプラン双方を主体的に考えることができていないと考えられる。

問 3
①目標1,自己理解を深め、働く上で何を大切にしたいのかを明確にする。2,DXやAIの導入による将来の仕事への影響を多角的に分析、理解する。3,相談者自身が将来どうありたいか、キャリアビジョンとその実現のためのキャリアプラン双方について主体的に考え、今後の働き方について意思決定できるようになること。
②方策1,本当に転職していいのか、違う職種で転職した方がいいのか等、迷う気持ちに寄り添いラポールを築く。2,自己理解のため、これまでの営業経験を振り返る。特に「面白み」や「充実感」等具体的に思い出しながら「したい営業方法」を具体化し、働く上で何を大切にしたいのか明確化する。3,DXやAIについて情報収集を促し、仕事への影響を多角的に分析、理解を深める。また、今の会社や内定先の今後の営業の方針について情報収集を行う。4,営業職の将来性、特に今後も「したい営業方法」で仕事を続けられる可能性とそのためにできることについて一緒に考える。5,必要であれば、他の職種についても併せて検討、job tag等使い、情報収集を行う。6,これらをふまえ、自身が今後、どのようにありたいかキャリアビジョンとその実現のためのキャリアプラン双方を明確にする。7,これから DXやAI導入が進む中、どのような仕事で、どのように働いていくのか主体的に意思決定できるように支援する。