第15回向け国家資格キャリアコンサルタント 学科模擬試験 解答解説6

2021.1.31

問 26 年金、社会保険等に関する社会保障制度に関して、適切なものはどれか。

1、雇用保険法に基づき、雇用保険は65歳までしか加入できない。
2、厚生年金の保険料は産前産後休業期間および育児休業期間は免除されるが、介護休業期間中
は免除されない。
3、従業員の健康保険に関して、法人だろうと個人事業主だろうと従業員を雇った際には加入は
必要である
4、年金保険制度に関して、国民年金および厚生年金ともに定額制である。

1× 平成29年1月より雇用保険の適用除外であった65歳以上の方も、雇用保険の対象となった。
2〇
3× 個人事業主の場合は5人未満なら強制適用事業所とならない。
4× 国民年金は定額制で、厚生年金は定率制である。
※社会保険関係は毎回、出題されるが範囲は広いです。
過去問などから出題されることもあるため、得意であれば幅広く勉強する。
不得意であれば、過去問3回分の所だけ押さえるなど、割り切りましょう。

問 27 キャリアコンサルティングに期待される効果に関して、適切なものはどれか。

1、キャリアコンサルティングはあくまで転職や就職に関する相談であるため、相談者が自分の
適性や能力などに気づき、成長することは難しく、失業率の改善には効果的である。
2、キャリアコンサルティングを行うことで、相談者自身があらかじめ思い描いていた通りの
キャリアアップや異動などの希望が叶えられる。
3、キャリアコンサルティングを受けることで社会や企業が求める仕事や役割を理解させる
ことができ、相談者が組織に積極的に適応し離職しなくなる。
4、相談者自身が自らキャリアプランを明確にし、そのために必要な知識などの習得や仕事を
選ぶなど、自身が希望するキャリアの道筋を実現しようと主体的に行動するようになる。

1、× キャリアコンサルティングを通じて、相談者が自分の適性や能力、関心などに気づき、自己理解を深めることができる。
2、× キャリアコンサルティングはあくまでも相談者への気づきや成長などを促すものであり、組織内での異動や昇進または転職について思い描いた通りにいかせるものではない。
3、× キャリアコンサルティングを受けることで、社会や企業内にある仕事について理解することにより、相談者がその中から自身に合った仕事を主体的に選択できるようになる。相談者の意思を無視して社会や企業が求める役割を理解させるものではなく、離職を防ぐものでもない。
4、◯

問 28 リハビリテーション・カウンセリングの理念に関して、最も不適切なものはどれか。

1、障害のある人自身ではなく、リハビリテーション・カウンセラーが主体となって統合的、
総合的なサービス内容を決定していくことを目指す。
2、障害のある人が無理をするのではなく、環境を変えることによって、障害があっても生活
しやすい社会を目指す。
3、障害のある人であっても、人生における目標を定め、達成できるようにサポートする。
4、障害のある人が、有するべき権利と特権を平等に享受できる状況を獲得できるように、
障害のある人たち自らが主張し、社会的な力をつけられるように支援する。

1、× リハビリテーション・カウンセリングとは障害のある人自身が主体であることを意識する。
2、〇
3、〇
4、〇
※初めての用語が出た場合には、考えれば回答できる問題か、捨てる問題かを判断する。
リハビリテーション・カウンセリングが分からなくても、不適切な問題を探す際には、3つは正しいものであるため、「リハビリテーション・カウンセリング」とは何か?というイメージはつかみやすい。
選択肢から、通常の「カウンセリング」と違いはなさそうと考えると、本来のカウンセリングでは主体者は相談者であり、カウンセラーではないため、1が選択肢として残りやすい。
2に関しても、主体はカウンセラーのように感じた際には、キャリアコンサルタントの環境への働きかけのイメージを持つと分かりやすい。環境を整えるのは相談者及び周辺の人であるが、そのサポートはカウンセラーやキャリアコンサルタントの役割である。

問 29 カウンセリングの理論や心理療法の名称とその提唱者、関連する用語に関する次の組み合わせのうち、適切なものはどれか。

1、来談者中心療法、ロジャーズ(Rogers, C. R.)、ベーシック・エンカウンターグループ
2、交流分析、エリス(Ellis, A.)、エゴグラム
3、ゲシュタルト療法、パールズ(Perls, F. S.)、「夜と霧」
4、ヘルピング、スキナー(Skinner, B. F.)、意識化技法

1、〇
2、× 交流分析はバーン(Berne,E.)によって開発され、エゴグラムはバーンの弟子が作成した。
3、× 「夜と霧」はフランクル(Frankl,V.E.)、ロゴセラピーも開発した。
4、× 意識化技法はヘルピングの技法で、カーカフ(Carkhuff,R.R.)。スキナーはオペラント条件付け、行動分析学。

問 30 ストレスに関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

1、ストレスの原因となる刺激をプレッシャーと呼ぶ。
2、同じストレッサーに直面すれば、個人の対処能力やその受け止め方は同じである。
3、ホームズとレイ(Holmes,T.H.& Rahe,R.H.)は、ライフイベントについてストレスの
強さの重み付けを行った。最もストレスが強いイベントは離婚である。
4、一般的なストレス反応は、大きく分けて行動的反応、心理的反応、身体的反応の三つである。

1、× こころや体にかかるストレスの原因となる外部からの刺激をストレッサーという。
2、× ストレッサーへの対処能力や受け止め方には個人差がある。ストレッサーを解決し、悪影響(ストレス反応)を緩和する工夫をストレス対処(コーピング)という。
3、× ライフイベントとストレスの強さについて、結婚を50とした場合、離婚は73。配偶者との死別が最も大きく100である。(ライフイベント法とストレス度測定法)
4、◯ ストレス反応は、心理面、身体面、行動面の三つで正しい。

注意:模擬問題に関する質問等はお答え出来かねますので予めご了承ください。