第11回国家資格キャリアコンサルタント論述試験 解答例(JCDA(日本キャリア開発協会))

2019.3.10

「ロープレ直前対策コース」

第11回国家資格キャリアコンサルタント論述試験 解答例
JCDA

問い1
事例Ⅰでは相談者の気持ちに共感することなく、「Aさんには向いていない」というキャリアコンサルタントの先入観が見られ、一方的なものの見方による助言もあることから、その後の展開で自己洞察は深まりを見せない様子となっている。一方事例Ⅱでは相談者の感情に寄り添いながら経験を話してもらうことにより「自分はダメだ」と発言したところからキャリアコンサルタントのオープンクエスチョンにより内省を促した結果「実は逃げているのかも~」と新たな気持ちが出現しており、コンサルティングが展開している様子がわかる。

問い2
相応しくない
CL4で相談者の発言する「仕事は向いていない」「振り出しに戻ってしまいました」という部分に共感することなく、キャリアコンサルタントの一方的な主観の入った応答になっている。
相応しい
まず、相談者の発言を受け止めてからオープンクエスチョンで広がりのある回答ができるように促している。
相応しい
過去の経験を語ってもらった上で、その経験と現在の経験を比べると共に内省を促し、更にその「つながり」について自己探索が深まるようオープンクエスチョンで問いかけている。

問い3
相談者は就職したいという気持ちはあるが、「自分はダメだ」と思い込みが見られ、自己効力感の低下が見受けられる。就労体験では客観的に自身を見極めることができておらず、自己理解不足が感じられる。「逃げている」と新たな気持ちが出てきたが、今後のやり方について具体的に考えられないことが問題である。

問い4
これまでの相談者の「自分はダメだ」という所に寄り添い、ラポール形成をしながら就労体験にチャレンジしたことをコンプリメントする。今まで自己を肯定的に捉えたことがある経験があれば語ってもらい、その時のことを詳しく思い出せるようサポートを行う。自己効力感を少し取り戻したところで、自身の強みや自分らしさに気づけるよう促し明確化していく。その上で相談者が自律的に考え、今後就職に対して前向きに企業への応募等が行えるようサポートしていく。