第12回国家資格キャリアコンサルタント論述試験 解答例(JCDA(日本キャリア開発協会))

2019.8.29

「ロープレ直前対策コース」

第12回国家資格キャリアコンサルタント論述試験 解答例
JCDA

問い1
事例Ⅰでは相談者の感情にアプローチすることなく、共感の姿勢も見られず、キャリアコンサルタントの主観を押し付けるような質問があり、相談者の背景を知ることもなく問題解決のみの思考の枠組みで対話が行われている。一方事例Ⅱでは相談者の感情に焦点をあてた質問やオープンクエスチョンがされ、これまでの経緯を過去にあった出来事を語ってもらうことにより、背景を知ることができている。結果、自己探索が進み、最後の方で相談者の思いが出現している様子がわかる。

問い2
相応しくない
意思決定ができない相談者の発言を無視して自分勝手に今の職場でチャレンジすることをすすめていて、主観の押し付けが行われている。
相応しい
「不安」というキーワードを繰り返し、過去にあった出来事を話してもらえるような(経験代謝)オープンクエスチョンが行われている。
相応しい
相談者の発言をそのまま質問の中に取り入れ(言語追跡)仮説を投げかけることにより、内省が深まっている。そして新たな思いが出現している。

問い3
相談者は急な改革の流れに合わせていくことができるかどうか心配で自己効力感の低下が見受けられる。学校側の意図を詳しく知ることができずコミュニケーション不足が感じられる。過去に教えられた役割について通用しないのではないかという思い込みもあり、仕事理解不足がある。以上が問題である。

問い4
これまでの相談者の「不安」という気持ちに寄り添い、ラポール形成をしながらやりがいと達成感を持って仕事をしてきたことをコンプリメントする。今まで自身を肯定的に捉えたことがある経験を思い出してもらい、自己効力感を取り戻してもらえるようサポートする。そして学校側の言う「生き残りをかけた改革」とはどのような内容なのか明確になるようにし、職務と役割のプランニング(キャリアサバイバル理論)を提示し今後どのようにしたら良いかを考えることを支援していく。