第23回キャリアコンサルティング技能士2級論述試験 解答例

2020.1.5

「ロープレ直前対策コース」

第23回キャリアコンサルティング技能士2級論述試験 解答例
問1
相談者はそろそろ就職先のことを考え、いろいろと迷ってしまっていて友人と比べると夢を追っているだけで現実的ではないと思い始めていて、大手だと自分のやりたい仕事ができない気がして興味が持てない。安定した会社の方が何かと安心なので新卒の時は大手の会社の方がいいかなと思っている。自分のやりたいことにこだわって就活がうまくいかなかったときのことを考えると怖いし、ゼミの希望もいろいろと考えないといけないことが多くて悩んでいる、というところが問題である。

問2
1、「現実的ではない」「やりたいことにこだわって」等の発言があることから自身の能力や適性、関心について自己理解不足が見受けられる。2、「大手だと自分のやりたい仕事ができない」という一方で「大手の方が安心」という思い込みがあるように感じられ、業界研究や仕事の内容について仕事理解不足があるように思う。3、大学での就活の方法やゼミの選択について自律的に考えることができていない点。4、実際にその業界で働いている(OB、OG等)とのコミュニケーション不足の可能性がある。5、「うまくいかなかったときのことを考えると怖い」と自己効力感の低下も見受けられる。以上5点が問題である。

問3
① 目標1、自身の能力や適性、関心についての自己理解を深める。2、業界についての知識や情報など仕事理解を深める3、今後の活動についてOB、OG訪問含め他にも相談できそうな友人、先輩、キャリアセンター等コミュニケーションを図れるようにする。4、代理体験などを通じて自己効力感を高め意思決定ができるようにする。
② 方策1、まず、相談者の悩みに寄り添い、傾聴しラポール形成をしながら2年生という早い時期から就活について考え取り組んでいることをコンプリメントする。2、自己理解を深めるために自身の特徴や評価など知れるよう促す。そして必要なら詳細を説明、本人に同意を得た上で職業興味検査等アセスメントを行う。3、仕事理解を深めるために個人事務所と大手の会社の違いを知れるよう実際に働いている人にインタビュー等行えるようサポートする。4、コミュニケーションについては友人、先生、OB、OGの方々に相談することの大切さを伝え今後どのように話していくか一緒に考えていく。5、不明確な情報を明確にしていき、学内で同じような状況だった先輩等でうまくいった例(モデリング)を知れるよう促していく。6、これらのことに気づいて頂き、相談者自身で今後の進路を決定し、ゼミの選択が自律的に行え意思決定できるよう支援していく。